何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「THE WAY」

久々のMSX打ち込みプログラムネタです。
ここのところ仕事や用事等で余裕がなかったので...(泣)





前回はアーケードの醍醐味を目指したプログラムのお話でしたが、今回もその続きです。
当時アーケードが圧倒的に秀でていたものとして、立体表現がありました。
計算機の発達やポリゴン表現の普及により、今でこそ3D表示は、
携帯ゲーム機や携帯電話機でさえ難なくこなせるほどありふれた技術となりましたが、
80年代中盤、そのような3D表示は夢のまた夢でした。
そんな中「スペースハリアー」「アフターバーナー」「アウトラン」等のように、
スプライトやフレームバッファを駆使し、迫力ある3D表示を実現した作品もあったわけですが、
やっぱりホビーパソコンで、こうした3D表現に挑んだ作品もいくつかありました。


今回紹介するMSX2用作品「THE WAY」は、MSX・FAN88年11月号掲載されたアクションゲームで、
飛行機を操り、地平線の奥から迫り来る柱にぶつからないよう飛び続けるという内容です。
内容は相当に違いますが、多少なりともスペハリを意識していることは確かでしょう。
もちろんMSX2ですので、スペハリのように、多数のスプライトを高速に表示することはできません。
そこでどうしているのかというと、MSX2のカラーパレット機能を使い、
地形や柱の色を入れ替えることで、それらしく地形が迫ってくるように見せているのです。
性能的にはスペハリに遠く及びませんが、工夫された本作の3D表示もなかなか迫力があります。
カラーパレットを利用した3D表現というのはMSX2の常套手段でした。


当時の3D表示には今にない「荒さ」があって、それがスピード感や迫力を生み出していたように感じます。
アフターバーナー」や「ギャラクシーフォース」の3D表現は、
今見ても一級の芸術品だと思います。