何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「SPIRIT II」




作品データ 「SPIRIT II」
小学館「ポプコム」1988年3月号掲載
MSX2/RAM32KB・VRAM64KB以上/テープ専用 作者・松原輝彦


で、ここ数日かかりきりだった「SPIRIT II」のデバグがようやく終わりました。
ひととおりプレイしてみてちゃんとクリアできましたので、
どうやら大きなバグは残っていないようです。よかったよかった。


本作は「ポプコム」に掲載された打ち込みゲームプログラムです。
プログラムはBASICリスト1本とマシン語リスト2本から構成されており、
全12ページにわたります。OCRでズルしても入力には時間がかかりました。
スクリーン4を使用しているためMSX2専用で、しかもディスクの
ワークエリアを侵食しているためテープでしか動きません。
MSX2でテープ専用のプログラムというのは結構珍しいです。
88年当時から入力して遊んでみたかったのですが、長いリストと
テープ専用という仕様ゆえ入力に尻込みして、結局今の今まで遅れたわけですな。





肝心のゲームは横スクロール型のアクションゲームで、
敵を10匹以上倒し、かつクリアアイテム「壺」10個と鍵を手に入れ、
出口から脱出すればステージクリアとなります。
鍵は有料で、道中に散らばるコインを集め、途中にあるショップで買わなければなりません。
画面切換は画面の端に行くと次の画面が現れる「ハイドライド」式ですが、
前の画面への後戻りはできません。
さらには敵を攻撃できる回数や邪魔な壁を壊せる回数、落ちているコインの数も決まっています。
下手な行動や無駄遣いは手詰まりにつながるので、プレイヤーにはなるべく無駄な攻撃を避け、
必要なアイテムだけを確実に回収し、正しいルートを探すべく試行錯誤が求められます。
基本的には横スクロールのアクションゲームですが、パズルゲームの要素が強いです。
正解を見つけるまでは何度もハマってやり直す羽目になりました(笑)。
まぁ、エミュのステートセーブ機能やプログラム改造でズルはしてるんですけど(おい)。





全6面をクリアすると、エンディングとなります。
「CONGRATULATIONS!!」のメッセージと、かんたんなデモが流れるぐらいですが、
ズルしてもクリアするのは大変なので、たどり着いた時の達成感は相当なものでした。
難しいですが、ハマる理由が理不尽なものではないので、
ハマっても「小癪な!」と、また遊んでしまう作品ですね。
ハマったら1面からやり直しだとか*1、BGMの音程が外れている等々、
突っ込みたい部分はちらほらありますが、12ページもの長いリストを打ち込む甲斐のある作品でした。


ちなみに題名のとおり、本作には前作となる「SPIRIT」という作品がありまして、
こちらもポプコムに掲載されているのですが、こちらもそのうちご紹介しようと思います。

*1:だから改造してリトライできるようにしたわけで