何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

森合峠と猿羽根峠


今日は森合峠と猿羽根峠に行ってきました。
森合峠は金山町の中心部にほど近い場所にある峠で、
雄勝峠の開削以来、羽州街道の要所として利用された峠です。
現在でも道が十分に整備されていて、気軽に探索できる峠なのですが、
天気読みをしていたため、本格的な探索が後まわしになってました。
峠からは月山がよく見えまして、これを写真に収めたかったのですが、
夏の間は天気や大気の状態のせいで月山がすっきりと見える日がなくて、
結局今まで延び延びになってしまったのでした。


峠は戊辰戦争の激戦地で、隊長梁川播磨をはじめ官軍と戦った仙台藩士が
多数戦死したことで知られてまして、峠下には梁川播磨や戦死者を弔う碑が設けられています。
それ以外にも今回はたまたま、地元の古老の方にお話をうかがうことができまして、
かつてこの地に住んでいた大地主の話や冬の氷作りの話など、
昔の様子が偲ばれる話をあれこれと聞くことができました。
森合峠が戊辰戦争の激戦地であることは知っていたのですが、
生活の道としての側面はあまり知らなかったので、非常に有意義な探索となりました。
やっぱり、古老の方の話は暮らしに根ざしているだけあって、非常に重みがあります。



もうひとつ、猿羽根峠は舟形町と尾花沢市の間にある峠で、
現在は国道13号線や新庄尾花沢道路で通過できるのですが、明治に造られた道が今でも残っています。
延喜式」によればこの近辺に駅宿が置かれてあった記述がありますので、
峠そのものは平安時代の昔からあった様子です。
笹谷峠と並ぶ歴史的な峠ではあるのですが、
数年前に路肩崩壊があって以来車両通行止めとなっていまして、
今回は歩いての探索となりました。
こちらの見どころはなんといっても、峠にある猿羽根地蔵尊です。
猿羽根山には子供の頃から何度も来たことがあるのですが、
歳を取って改めて自分の足で見て回ると、何かと新しい発見があるものです。