何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

さめてみるかれ葉の上の白い雪


今日は気持ちのいい秋晴れで、これだったら見晴らしもよかろうと鳩峰峠に行ってきました。
鳩峰峠は宮城県七ヶ宿町を経由して高畠町福島市を結ぶ峠でして、
置賜盆地の展望がいいことで知られています。
4年前に行ったときは、土砂崩れのために福島側は通行不可で、鞍部から先へは行けませんでした。
ところが近年、復旧処置が一段落したようで、福島側への通り抜けができるようになっていました。
そのおかげか峠道は車が何台も行き交っており、福島ナンバー車も多数見かけました。
鞍部は車を停めて置賜盆地の大展望に見入る人で賑わい、4年前に来たときと違って、
峠は明るい雰囲気に包まれていたのでありました。
峠道は開通していれば、なにかしら通る人がいるものです。


福島側は今回初めての探索となりました。
他の奥羽越えの峠の例に漏れず、山形側が複雑に折りたたまれた九十九折りであるのに対し、
福島側は長大なワインディングが7キロほど続いています。
法面保護と土砂崩れ防止のために土嚢を積み上げた箇所がところどころありまして、
道路の完全復旧にはまたしばらく時間がかかりそうな気配です。
ともあれ、一応通行可能になったのは非常に嬉しいことでありました。


峠の歴史について、詳しいことはよくわかっていないのですが、
現在の道筋は最低でも大正時代には既にできあがっていたもので、
しかも峠下の稲子に、かつて仙台藩が足軽を住まわせていたことから判断すると、
江戸時代にはすでにそれなりに往来があったようです。
一節には、山形最古の峠の一つ二井宿峠が近いことから、
二井宿峠と同じくらい昔からあったのではないかとも言われています。