何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

二口峠これでもか!




先日の二回にわたる探索の結果、荒井の単車ならば二口峠を完全走破できることが判明したため、
懲りずにまたまた行ってきたのでありました。ここまで来ると病気ですな。
今回走ってきたのは、笹谷峠で宮城側に出てから国道457号線で秋保に行って、
そこから二口峠で山寺に戻って来るという経路です。
探索ではなく遠乗りが目的だったので、軽装でおきらくに走り出したのはいいのですが、
笹谷峠を越えた頃から天気が怪しくなり、笹谷インターを目前にしたところでひどく降り出して、
それまで乾いていた道路は、あっという間に黒光りする濡れ路面になってしまいました。
さすが奥羽山脈、峠を一つ越えただけでも天候が激変します。
山形自動車道の高架下で雨宿りしつつ、行こうか行くまいかひとしきり逡巡した後、
結局行ってみたいという気持ちが勝り、合羽を着込んで雨の中、秋保まで行って二口峠を越えて帰ってきたのでありました。
いちおう先日、山形側と仙台側の両方から二口峠を踏破はしているのですが、
峠が山を越えてこちら側とあちら側とを結ぶ道である以上、通しで越えてみたくなるものです。
二口峠はなかなか越えられない道であっただけになおさらでした。


先日訪れた後に強い雨でも降ったのか、峠道には雨水で穿たれた新しい轍がいくつもでき、ところどころ落石まで起きていました。
少し雨が降っただけでもこうなるのですから、二口峠の林道は、相当脆弱なようです。
林道はもはや人が越えることを拒んでいるのかとさえ思えたのですが、県境に近づくと、それまで視界を遮っていた靄が少し晴れ、
ご褒美か何かのように、峠の見事な渓谷が立ち上るように見えてきました。たとえるなら二口峠はツンデレ美女です。


県境を越えて山寺側に出れば、あとは見慣れた山形側の道を悠々と駆け下りるだけです。
何度も目にした遊仙峡の入口にたどり着いたときは、ついに宿願を達成した喜びで「やったぜ!」などと叫んでました。
二口峠は本当に秋保と山寺を結んでいました。地図や本で何度も読んで分かり切ったことで、
秋保側と山寺側の両方から、自分の足で確かめさえしたことではありますが、
実際に通しで越えたとなると、その感慨は大きなものがありました。