以前頂いていた鶴岡のパン屋・ピーターパンさんの商品券。使用期限がきのうまでだったのですが、見事に使いそびれました(泣)。
というわけで何とか庵は平常運転です。
だいたい毎日入力11年目だぜ
というわけで今年も一年なんとか生き延びまして、このエントリを書けることになりました。今年は特に例の疫病のおかげで、死の不安というやつを多かれ少なかれ常に意識せざるを得なかった年だったような気もします。
さておき、それでもプログラムの「写経」はほぼ毎日続きまして、今年は全部で81本と、例年になく大量のプログラムを入力できました。去年が18本でしたから、十の位と一の位が逆。だいたい4.5日で1本打ち終わった計算です。やればできるんだな、俺(おい)。
飛翔感が爽快な「謎の物体○」、動きが愉快な「チャップくんの玉入れゲーム」、制約を逆手に取った「スイカわり」、良質な落ち物パズル「SYSTEM」、割り切りに感心した「Police and Thief」、幻の大作アドベンチャー「ESCAPE」、目から鱗のヨッパライゲーム「YOPPAL」、軽快に遊べる「大魔竜ハデス」等々...今年は入力した作品が多い分、印象的な作品も多いです。
「アクションゲーム38」収録作品も忘れるわけにはいきません。どの作品も短いながらツボを押さえた作品が揃っていた感があります。特に感触の良さで「パッシング・ロード」、ゲームデザインでは「万里の長城」、技術面の工夫で「ブロック軍団の逆襲」が印象に残っています
今年、81本ものプログラムを入力できたのは、ひとえにポケットバンクシリーズ「アクションゲーム38」や「不思議プログラム集」等のリストが手に入ったからです。ステイホームは関係なし(おい)。改めてリストを提供してくださったイノウエさんと大須賀さんにお礼申し上げます。
例によって今年入力したプログラムは以下のとおり。現在は主にMファンの未入力作品を中心に打ち込みを進めていますが、そのおかげかここしばらくはベーマガやポプコムの作品とすっかりご無沙汰になっています。来年はこのあたりもぼちぼち入力できたらなとおもいます。
1:GRAVITATION
2:DISHONEST
3:謎の物体○
4:ヘンな三目並べ
5:ぐるん
6:モグラの逆襲
7:DON'T STOP
8:さらしす
9:鬼ごっこ
10:スペース・トラベラー
11:放火魔
12:スカイダイビング
13:バンク・パニック
14:酒樽ころりん
15:磁石の惑星
16:手榴弾を投げろ!!
17:追撃、戦車戦!
18:タンク-2
19:BOMB-X
20:星間大戦争
21:ベルリンの壁
22:ハンティングゲーム
23:JUMP-JUMP
24:風船の襲来
25:気球野郎、大冒険
26:スキーゲームPART1
27:スキーゲームPART2
28:ドライブゲーム
29:鍾乳洞
30:やぶから棒
31:ブラックホールの掃除人
32:パッシング・ロード
33:緊急入港ゲーム
34:万里の長城
35:横断大作戦
36:人間ハンティング
37:モグラ君の一日
38:ヘビ使い
39:ベクトルゲーム
40:旗上げゲーム
41:押しずもう
42:自動車レース
43:ダイヤモンド探し
44:ブロック攻撃
45:平城京の闘い
46:ブロック軍団の逆襲
47:テニスゲーム
48:うるとらべえごま
49:カメレオンハンター
50:チャップくんの玉入れゲーム
51:パラシュートマン
52:スモール・ワールド
53:8方向スクロールシューティングゲーム
54:エレクトリックアクシデント
55:スイカわり
56:孤独の極致
57:SYSTEM
58:PUNCH MAN
59:GO! VOLCANO
60:LIFE LINE
61:Police and Thief
62:そこにビルがあるから
63:YOPPAL
64:HEAT! PARM
65:ESCAPE
66:FLOW OF BLOCKS
67:百発百中
68:TYPE-MASTER
69:大魔竜ハデス
70:へそ
71:とぶんだ!!
72:BUBBLE
73:わっかまにあ
74:Romincle
75:みんしゅーか
76:矢印良品
77:SKY WALKERS
78:WERT
79:フルーツハンティング
80:KINAKO
81:SMILE PANIC
82:BOMB MELON
「BOMB MELON」
歳末追い込みシリーズも今日で最後(おい)。というわけで2020年最後にご紹介するMSXプログラムはベーマガ86年9月号より「BOMB MELON」です*1。
主人公はメロン農園の主・もんすたあ君。そこに害虫「悪いムシ」さんがやってきて、畑を荒らし回ります。というわけでがんばって悪いムシさんを退治しようというゲームです。
一口で言えば変わり種の「ボンバーマン」的アクションゲームとでもいったところでしょうか。悪いムシさんを退治するにはメロンを使います。メロンは押すと転がっていって、程なく爆発するというビックリ仕様。この爆風に悪いムシさんを巻き込めば一丁上がりです。
メロン畑が舞台ですので得物は至るところに転がってますが、有限なのでむやみやたらに爆発させるのは要注意です*2...実ってるのは本当にメロンなのかよ(おい)*3。
ともかく敵を誘爆させればいいわけですが、これがそう簡単でもありません。メロン畑は迷路のように入り組んでいる上、敵はきまぐれにヒョコヒョコと移動して行き先が読めません。爆破するにはコツが要ります。
転がるメロンは壁に当たると向きを変えます。この特徴を利用して、メロンをうまいこと敵のところまで送り込むのがクリアの鍵です。ただしメロンが転がる方向も予測しきれない部分があるため、自分の方に転がってきて目の前で炸裂・自爆、ということもよくあります(おい)。こんな具合にもどかしさはあるものの、読みが当たって見事害虫を誘爆できたときの気持ちよさは格別。爆発ゲームならではの爽快感はしっかり味わえます。
キャラクターは8x8ドットと小さいながら、「ニセスクリーン2」モードこといわゆる「多色刷り」PCGで描かれ、見栄えは悪くありません。キャラクターの小ささは編集部からも指摘されたところで、チェッカーフラグでは、キャラを大きくしてスクロールさせれば完璧とコメントされています。ただしこのゲームは敵の位置を常時把握することが重要なので、現状のまま、一度にフィールド全体を見渡せる方が遊びやすいような気もします。
同じくチェッカーフラグでは「まあまあのゲーム」と厳しめに評価されています。作りの甘い部分も確かにありますが、なかなかどうして、決して悪くないものを備えた作品だとおもいます。
次点はHAKUBAのレンズクリーニングペン
お題「#買って良かった2020 」
双眼鏡で決まりです。ニコンのミクロン。持ち歩きに困らないほど小さいのによく見えます。しかもデザインがカッコイイ(おい)。
いつもよりちょっとだけよく見えるようになることの楽しさと驚き、その手段を手軽に持ち運べるワクワク感は、想像以上のものがありました。ちょっといい双眼鏡は間違いなく生活を楽しくしてくれます。皆さん買った方がいいですぞ。
fukenko.hatenablog.com
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「SMILE PANIC」
まだ続く歳末追い込みシリーズ(おい)。本日もMファン89年10月号より「SMILE PANIC」です。
ジャンルで言えば、サイドビューの格闘アクションとでもいうことになるのでしょうか。主人公「スマイル」を操り、並み居る敵をやっつけていくゲームです。現れる敵は多様で、それぞれ異なる動きで襲ってきます。敵にぶつかると体力が減り、0になればゲームオーバー。それぞれの動きをよく覚え、効果的な避け方や倒し方を編みださなければ苦戦は必至です。一度敵にぶつかるとそのまま填められ続けざまにダメージを食らってやられることが多いのはなんとかしてほしかったような(泣)。
スマイル君はジャンプが可能です。敵の攻撃を避けるには必須のアクションですが、一方やたら跳ね回っていると肝心なところで避けきれないなんてことになるので、要注意です。
この手のアクションゲームには珍しく、スマイル君の得物は飛び道具です。名付けて「スマイル砲」。スマイル砲は溜め撃ちが可能で、溜めに応じて三段階に威力が変わります。強敵を相手にするなら、高いパワーのスマイル砲をぶつけたいところです。
また、溜めている間は防御力が上がるという作用もあります。溜めた状態で敵にぶつかると、溜めたパワーに応じて受けるダメージを軽減されますが、チャージは当然リセットされてしまいます。溜めは攻撃の手段であり、防御の手段でもあります。攻防が表裏一体になっているのは面白いアイディアです。
ザコを何匹か倒すとボスキャラが現れ、これを倒せば面クリア。全5面で、面が進むごとに敵は手強くなり、どんどん難しくなっていきます。最後に待ち受けるラスボス「キングスマイル」に至っては体力2500を誇り、しかも体力が減ると発狂します。
動作速度はまずまず。オールBASICで組まれたアクションゲームとしてはなかなかよくできています。ただしBASICゆえの悲しさ、キー反応や操作性の悪さが気になりまして、はからずもBASICの限界を感じさせるゲームでもありました。
あとコンティニュー機能はぜひ欲しかったもので。
「KINAKO」
歳末追い込みシリーズ。本日もMファン89年10月号から「KINAKO」です。
そのむかし「キネティックコネクション」というパズルゲームがありました。動く絵のジグソーパズルとでもいったもので、刻一刻と絵が変化するピースを並べ、一枚の動く絵を完成させるというゲームです。もとはソニーから発売されたMSX2用ソフトですが、後にファミコンのディスクシステム版も発売されています。そのFC版の題名が「きね子」でした。
というわけで本作「KINAKO」は、「きね子」の醍醐味をお手軽に再現!...といった趣の作品です。
ピースがバラバラになったヨットの絵が、右から左にスクロール表示されます。ピースを適宜入れ替え正しい位置に並べ直し、絵を完成させましょう。
完成は自己申告制。できたと思ったところでボタンを押します。正しければ要した時間を表示してゲーム終了。間違いがあればまたピースがバラバラになって最初からやり直しです。並べるうちに何となく正解っぽくなってきますが、正しく並べていないと、必ずどこかに絵の崩れる個所が現れます。完成させるためには絵を注意深く観察することが肝心です。
MSX-BASICの2画面プログラムですから、中身は「きね子」よりもぐっと簡略化されています。絵自体は一枚絵がスクロールするだけでアニメーションはしませんし、オリジナルに存在したピースの上下反転といったコマンドはありません。何よりオリジナルは自分でピースをはめていくのですが、こちらはピースがあらかじめ敷き詰められた状態で始まり、任意に場所を入れ替えていくようになっています。それでも十分それらしさが味わえます。
MSX2はBASICレベルでVRAMのページング機能が扱えます。ですから他機種と比べてこんなゲームはお手のものでした*1。ただしオールBASICの悲しさ、操作性はあんまりよくありません。
「フルーツハンティング」
また歳末追い込みシリーズ(おい)。今回はMファン89年10月号掲載「フルーツハンティング」です。
果物狩りか何かのゲームのようなタイトルながら、実のところはある種の射的シミュレーターです.
目的は落下する標的に弾を当てること。標的は果物、弾は石ということになってます。画面上ではそれぞれただの赤い丸と白い丸で表示されるだけですが(おい)。
この手のゲームとしてアタリの「ミサイルコマンド」を思い出す方もいらっしゃるかもしれません。しかし決定的に違うのは、本作がリアルタイムアクションゲームではないことです。石を投げる前にプレイヤーは石を投げる方向と力を決定する必要があり、果物は決定後に落下します。ぶつけて落とすんじゃないのかよ。
石の投げ方は、石の周辺に表示されてある黄色い丸で指定します。カーソルキーの左右で方向を指定し、上下で力加減。この操作が直感的でわかりやすく、遊びやすさに一役も二役も買っています。かくしてスペースで決定すると果物が落下を始め、石も軌跡を残しながら飛んでいきます。見事当たれば得点の上次の面へ。外れればゲームオーバー。どれだけ当てられるかを競います。
果物の落下速度は毎回変わり、石を投げる位置もランダムに変化します。このおかげで単調さからだいぶ救われています。もちろん当てるのは簡単ではありませんが、コツを掴めばあんばいが読めるので無理なことでもなく、ほどよい難易度となっています。明快かつ理不尽さがないのがいいところです。