何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

詰まりやすいところの解法はMファン94年8月号に載ってます

そのうち拙サイトのネタにするかもしれないので気長にお待ちくださいませ。
 ここしばらく取り組んでいたMSX2RPG「死霊戦線」をクリアしました。ストーリーは非常に良いのですが、エンカウント率がやたらに高いは戦闘がおもしろくないは操作性悪いは不条理な謎解きでつまづくは行ったり来たりが多いはでくたびれたので今日のネタはこのへんでおわります(おい)。
 

バーチャルボーイだと酔わないんだけどな

 最近ミクロンを使っていて、長いこと双眼鏡を覗いていると、酔うということを知りました(おい)。
 やはり長時間続けざまに眺めていると、手ぶれとかで微妙に像が揺れるのがよくない模様です。使うときは休み休み眺めることにしよう。

二口峠の様子を見てきた2020

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せめて七滝まで通らしてくれ(泣)
 今年はどうだろうと二口林道の様子を見てきました。おもったとおり、馬形のゲートで通行止め。通り抜けはまだ先のようです。
 それに加えて遊仙峡に至る小東林道も、伐採作業により平日は通行止め。そちらには入れるのは土日祝日のみとの看板が、林道入り口に立ってました。あわよくば奥山寺のキャンプ場跡から小東岳に行けないか画策してたのに(泣)
 くやしいので長命水飲んで道ばたになってた木イチゴ食ったあと、コザブさんに寄って帰りました。

空豆焼いた

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外飯はこれくらい単純な方が気負いがなくてよいです。
 かねてより試してみたかった、空豆を外で焼いて喰うなんてことをやりました。ここ数年、初夏の空豆が出回る時期になると、外で焼いて喰ってみたいとおもってたんですが、なかなか機会を作らないまま数年が経ち、気づけば21世紀も20年目を迎え、荒井も五十間近になっていたのでありました(泣)。それでこのままでは一生やらないままで終わっちまうぞと、一念発起してやってみたというわけです。


 できれば焚き火でも熾して、そちらに放り込んで焼きたいところなんですが、今回はお手軽にガソリンストーブと焼き網を使いました。焼くといってもなにも特別なことはしません。莢が焦げるまで炙ったら、剥いて塩振って喰うだけ。至極てきとうに作った割にはなかなか旨くできあがって満足したのでありますが、強火で焼くため燃料消費が激しいのが次の課題となりました。やはり焚き火にくべるべきか...(おい)。
 

温海岳に登ってきた

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でーんとそびえる温海岳
GR IIIで撮影。Photoshop Elementsで縮小


 というわけでだいぶ日にちが経ってしまいましたが、一週間ほど前、温海岳に登ってきました。
 温海岳は旧温海町こと現在の鶴岡市あつみ温泉の背後にでーんとそびえている山です。標高は736m。低山の部類に入る山ながら、海に近いあつみ温泉から登っていくため、標高差が激しいです。ちょっと計算してみたら約700mありました。あらかた登りかよ!
 山頂付近にアンテナ塔があるため、そのあたりまで車で行くこともできますが、見どころと歩きごたえを考慮して、当然登山道の一択。ふもとの熊野神社から登っていって、山頂から平清水に下ってくる周回コースを歩いてきました。
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登山口にあたる熊野神社。このへん熊野神社多いですよな。
 午前9時に熊野神社から登山開始。まずはアンテナ塔に至る車道をしばらく歩きます。作業道わきの古和清水(こわしみず)で水を補充し、脇に一の滝を見送れば、ほどなく車道との分岐が現れます。本格的な登山道はここからです。


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 行程の3分の1は温海川支流・湯の沢遡行です。道はよく整備されているので迷うこともなければ沢登りのような特殊な装備も必要ありません。随所に掛け渡された小さな橋は例外なく苔むして雰囲気抜群。新緑の森の中を渓谷をどんどんと進むのは気分良く、至るところにある大小とりどりの滝も目を楽しませてくれます。

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二の滝と三の滝。湯の沢渓谷を代表する名瀑
 中でも大きいのは二の滝と三の滝です。三の滝は湯の沢最大の滝で落差30m。GR IIIの画角に収まりきりません(おい)。温泉街から間近に見える山は、懐にこんな幽谷を隠していたのです。
 滝は登山道の見どころですが、この前後は特に急峻で、崖っぷちをきわどく進むようなところもあります。整備はされていますが足元にはご注意を。

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作業道。車でお手軽に登ることもできるようです。
 三の滝からひと登りすると、再び作業道に合流します。このまま車道を伝って山頂に行くこともできるのですが、それとは別に森の中を行く道があるというので、もちろんそちらを歩きます。合流点の目と鼻の先から分岐する「橅の森遊歩道」なる登山道がそれ。地形図に表記こそされていないものの、きっちり人の手が入っていて、道が分からなくて困るようなことはありません。ただしあちこち手の触れそうなところにウルシが生えているので、油断は禁物です。


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 名に謳う「ブナの森」は、どこまでもブナ林が続くといった圧倒的なものではありませんが、林相の整ったところがところどころで現れ、その都度美しさにため息が出ました。森の中には清冽な水が湧く嗽場清水なる場所もあって、水の補給も問題なし。登山道はあらかたが森の中です。ちょうど良い具合に日射しを遮ってくれるので、うだるような暑さを感じることもありません。

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すぐ登れそうな山って山頂が遠いですよな
 だいぶ高いところまで登ってきたはずですが、それでもなかなか山頂へはたどり着けません。それもそのはず、湯の沢経由で登る場合、一度沢の原頭まで出て、北側から回り込むようなルートをとるため、意外と距離があるのです。山頂間近まで車で行けるはずなのに、そんなことを感じさせない奥深さ。温海岳はふもとから見える以上に懐が深かったのでありました。

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山頂と熊野神社。社殿はコンクリート造りの覆堂の中です
 かくて11時50分にようやく山頂に到着。てっぺんには熊野神社があります。ここが本宮で、登山口の社殿は口の宮なのでしょう。山頂は二等三角点が埋められた猫の額程の広場で、なかなかの眺めが得られます。月山は当然のように見えますし、北には庄内平野を見下ろせます。奥の鳥海山は残念ながら雲まみれ。そして何よりそのかわり、この日は佐渡島まで見えました。粟島の背後、日本海の沖に南北におぼろげに浮かび上がる二つの山は大佐渡と小佐渡の山並みに違いありません。

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おぼろげに浮かぶ佐渡の島影。山形から佐渡が見えた!
 温海岳が「佐渡が見える山」と謳われていることは知っていても、この目で確かめるまでは半信半疑というものです。それが実際に確かめられるとは。よほどいいときに登ってきたようです。

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平清水コースの途中にある大杉
 帰路は山頂から平清水コースを下ります。地形図で見て予想はしていましたが急な下りの連続です。変化のない林の中をひたすら降りていく途中にあるいくつかの大木には、道しるべ代わりに案内看板が添えられていました。むしろ大木は古くから登山者の道しるべとなっていたのでしょう。


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 だいぶ下っていった頃に、旧拝殿跡なる場所に出ます。古い石碑や石積みなどあって、おそらくこちらも熊野神社にかかわる史跡だろうことが偲ばれました。一角には平清水の由来となった清水が湧き出ています。
 点在する数々の史跡が語るとおり、温海岳は熊野神社の山です。荒井がたどっている登山道の大部分も、山頂の神社に至る道として開かれたものです。随所の水場は手水や禊ぎの場だったでしょうし、生活用水でもあったのでしょう。
 温海岳が信仰の山となったのは、この界隈で最も高い山であるのみならず、生活に欠かせない水を恵んでくれるからでもあるのでしょう。現に湯の沢は温泉街の水源であるらしく、登山口の近くには配水所も建っています。

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平清水コース出口付近の石碑群。かつての参道だったことを物語る。
 かくして午後1時30分前に県道温海余目線に到着。山中では誰一人とも遭遇しませんでした。
 温海岳は意外にマイナーな山らしく、近年の山と渓谷社の分県登山ガイドでは紹介されていません。30年近く前の版によれば橅の散歩道は整備されておらず、平清水コースは廃道同然だった模様です*1
 それがここまで歩けるようになったのは、やはり地元有志の方々の努力のたまものでしょう。数年前に制定された「つるおか森の散歩道20選」では、ブナの森と大パノラマを満喫できる道として紹介されています。

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満開のバラ園。熊野神社の相撲場跡地を利用して建設されたそうな
 下山後は温泉街をぶらつきます。感染症対策として残念ながら共同湯には入れませんでしたが、まさに見頃を迎えたバラ園を見物し、チットモッシェで川風に当たりながらきなこ豆乳わらび餅ドリンクをたしなんだりと、街歩きを楽しんできたのでありました。
 昨今は客足減少に苦しんでいるものの、温泉街周辺は依然魅力的な場所で溢れています。気になる食堂も多々ありますし*2、温泉のリベンジも兼ねて、これは折を見てまた行かねなりません(おい)。

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昼餉のますもと食堂さんの中華そば大盛り。デフォが旨い店は信用できる。
冷やし豆乳担々麺とナポリタンも非常に気になるぜ。
 一部2万5000分の1地形図に記載されていない道や、ルートが異なる箇所があります。二の滝遊歩道入り口等に、詳しい登山マップが置かれてあるので、これを手に入れておくと重宝するでしょう。
 例によって荒井のコースタイムを記しときます。


 9:00/熊野神社-9:25/古和清水-9:35/一の滝-9:42/遊歩道入り口-9:58/二の滝-10:32/三の滝-10:53/小菅代分岐-10:58ブナの森遊歩道入り口-11:16/嗽場清水-11:32/車道横断地点-11:44/山頂登山道分岐-11:50/山頂-12:13/下山開始-12:44/大赤松-12:59/大杉-13:06/旧拝殿跡-13:27/平清水登山口

*1:平成初頭に制定された「東北自然歩道」の「鮭と佐渡のみえるみち」には、湯の沢経由で山頂に至る道が含まれています

*2:久太さんの中華も旨いし河畔さんも食ってみたいぜ。