何とか庵日誌

本名荒井が毒にも薬にもならないことを書きつづるところ

「DISHONEST」


f:id:fukenko:20200104021545p:plain
ゲーム自体は操作性が微妙に悪くて少々遊びづらい(おい)
 付録ディスク添付以前の「MSX・FAN」のプログラムの打ち込みは、現在の大きな課題のひとつです。そのむかしザ・リンクスのダウンロードサービスを利用していたものの、すべての作品をDLしたわけでもなく、リストのみでデータが手元にない作品も相当数があるのです。
 いうわけで本日ご紹介するのは本日打ち終わったMファン作品、89年6月号掲載「DISHONEST」です。


f:id:fukenko:20200104021612p:plain


 本作はいわゆる「ヘビゲー」です。軌跡を残しながら動く自機を操り、画面内に散らばるダイヤを拾っていきます。壁や軌跡にぶつかるとアウト...とまぁ、ここまではよくあるヘビゲーです。
 しかしヘビゲーがすでに飽和状態にあった当時に改めて掲載されるくらいのゲームですから、ただのヘビゲームではありません。


f:id:fukenko:20200104021653p:plain


 本作がただのヘビゲームでないのは、その特殊なルールゆえ。ダイヤを取るたびに、それまでの軌跡が消えたり現れたりするのです。
 1個ダイヤを取ると、それまでの軌跡が消え、自機はまた新たな軌跡を描きながら移動します。そして2個目のダイヤを取ると、やはりそれまでの軌跡が消えるのですが、かわりに1個目を取るまでの軌跡が復活し、壁として現れるのです。
 このように奇数個、偶数個のダイヤを取るごとに描いた軌道が入れ替わり消えたり現れたりするので、どこを通ったかを覚えてないと、自ら描いた軌跡に阻まれてやられてしまいます。
 瞬時の画面表示を可能としているのは、MSXのVPOKE機能のおかげです。文字フォントのカラーテーブルを書き換えることで、壁を更地にしたり、その逆に更地を壁にしたりという、瞬時の表示切り替えを実現しています。


f:id:fukenko:20200104021706p:plain
「変態向け」のシンキングモード


 さらにこのゲーム、別モードのゲーム付き。カーソルキーの上を押しながらゲームを始めると、より難易度の高い「シンキングモード」で遊べます。こちらのモードはダイヤを取るたびに軌跡と更地が入れ替わってしまいます。ですからダイヤを取る前に、入れ替わった後も動ける場所を確保しながら(すなわち十分な軌跡を残しながら)動き回る必要が出てきます。その難しさはノーマルの「アクションモード」以上。誌上では「変態向け」ゲームモードと紹介されてました。
 ルールの異なる2モードで遊べる仕様はかの「ゲームウォッチ」を彷彿させますが、よくぞ1画面プログラムに詰め込んだものです。


 作者はかのBeta.Kさん。さすがプロポシェ時代から名作を数投稿してきた同氏らしい、変態チックなアイディアが光る作品です(おい)。
 ついでに題名は「不正直な」という意味の英語ですが、このゲームのどのへんが不正直なのかはよく分かりません。
 

実写版の吹き替えがいかりや長介さんだった

www.olive-hitomawashi.com


 例によってお題と記事は関係なく、その昔ほうれん草を食えと子供を諭すときは、たいがいアメコミの「ポパイ」が引き合いに出されたもんですが、最近はめっきりその名を聞くことがなくなったような気がします。今の子供さんにポパイと言っても果たして何者かわかるのやら。


 10歳頃にはほうれん草が旨いと食えるようになった荒井ですが、今でも根っこの赤い部分は堅くて土臭いのでやや苦手です(おい)。

「GRAVITATION」

f:id:fukenko:20200101194026p:plain
というわけで今年もよろしくおねがいいたします
 正月だからといって別に浮かれたことをするわけでもありません。新年一発目のネタは、毎度打ち込みプログラムです(おい)。
 というわけで2020年第一弾は「GRAVITATION」。MSXファン89年5月号掲載のパズルゲームです。


f:id:fukenko:20200101194146p:plain
転がる方向を制御して青いボールを合体させよう。赤いボールがイヤらしい。
 Weblioによれば「GRAVITATION」とは英語で「引力・重力」を意味します。本作は重力をフィーチャーしたアクションパズルゲーム。フィールドの重力を変えることで三つのボールを転がし、水色のボール同士を合体させるのが目的です。右に重力をかければ右に、左なら同じく左に、といった具合に、ボールは重力をかけた方向に一斉に転がります。
 フィールド上にはブロックや穴が散らばっています。ボールが一つでも穴にはまったり、フィールドから転げ落ちたらワンミス。その上赤いボールと水色のボールが合体してもアウトです。ボールをブロックにうまく引っかけながら転がし、クリアを目指します。


f:id:fukenko:20200101194407p:plain


 これだけでも十分パズルゲームとして成立しているのですが、本作はさらにアクションゲームの味付けがされてあります。操作はリアルタイムで、途中で重力の方向を変えない限り、ボールは同じ方向に転がり続けます。途中で止めるということができません。それに時間制限もあるので、ぼやぼやしていたらタイムアウトでまたミスです。考えながらタイミングを見計らって操作しなければならないため、非常に頭がこんがらがります。まだ自力で全クリしてないよ!(泣)


 時間制限を取っ払ったり、リトライし放題にすれば遊びやすくなります。ただしそうするとアクションとしての面白さはなくなってしまいますので、アクションパズルとしてはこれが正解なのでしょう。キー反応が少々鈍いのは気になりますが、そのかわり開始時にゲームスピードが選べるのはうれしい心遣いです。ログインの名作「うにょん」に通じる巧みなアクションパズルです。


f:id:fukenko:20200101194516p:plain
「うにょん」。回転表示がスゴいんだぜ。

だいたい毎日入力10年目だ!

f:id:fukenko:20191231215015p:plain
今年は全部で18本。ペース遅いな(汗)
 というわけで今年も一年なんとか生き延びまして、このエントリを書く日になりました。今年はサボりがちで一日1行なんて日がもう何十日と(汗)。しかしそれでもだいたい毎日入力を続け、気づけば毎日MSXのプログラムをなにがしか入力するという「写経」も、十周年を迎えました。こうなればもう習慣で、量は少なくとも何も入力しないと不安になったり気が落ち着かなくなるというありさまです。まさか十年も続けられるとはおもってもみなかったよ!
 今年は全部で18本。例年より少なめです。入力後の動作確認がおっくうで後回しになったりと、ここ10年間の体力の衰えをこんなところからも痛感する羽目に。歳は取りたくないもんです(泣)。


 今年一番印象的だったプログラムはなんと言っても「光の伝説」。入力開始から動作確認終了まで相当苦戦したことはもちろん、最初の和製CRPGブームの空気を色濃くとどめた大作に、当時のマイコン少年としてワクワクしないわけがありません。
 他では操作とアイディアのおもしろさで「DYNAMITE RACE」、ド定番ながら安定して遊べる「ばっちゃこい」、コンパクトによくまとまったアクション「OH!ACTION」、単純明快ながら夢中になる「アルファベットパズル」あたりが弄って楽しかったです。


 今年も親切な方々からリストを提供していただくことができました。松原圭吾さんとイノウエさんにこの場を借りてお礼申し上げます。
 例によって今年入力したプログラムは以下のとおり。来年はもうちょっと入力と動作確認のペースを上げたいとおもいます(おい)。


PICK UP!!
テクニカルクイズ
はさみごっこ
DOG FIGHT
OH!ACTION
DYNAMITE RACE
LINERS
BALL&BOX
PANEL PANIC
ばっちゃこい
れっつぺいんと
フロントアタック
THE MYSTERY OF THE TOMB
なとやん
アルファベットパズル
バラン
バランII
光の伝説